餃子屋の話で長いのもアレなんで

斜め読みでどうぞ。

少し前に書いた、伊勢の「美鈴」という餃子屋さん?というお店のことを、最近ラジカフェに、「お店をしたいんです。」という若い方が多いので、別に深い意味はありませんが、思いついたので書きます。
以前も書いたと思いますが、美鈴さんはもう老舗で、もちろん伊勢では有名なお店で、僕も伊勢に行ったときは必ず行きます。コの字型のカウンターで、アイランド型の厨房です。中央の島は餃子島で、注文を受けてからココで、ちぎって、丸めて、伸ばして、包みます。先日いったとき、閉店間近でしたがスタッフは若手男子2名、大将1名、女性が3名です。カウンター前に五徳が3、フライヤーが1。間違ってるかもしれませんが、だいたい火力はこんな感じです。僕がいる時間もほんの僅かですから一日通して見ることは到底ムリなんですが、忙しいときも工程は同じだと思います。別に高級薄力粉を使ってる訳でもありません。丸見えです。ちぎって、丸めて、伸ばして、包みます。もちろんスピーディーです。お客さんもそれを見ています。ここからは予想ですが、オーダーが詰まってくれば、当然餃子等が出てくるのが遅いときがあるかもしれません。まだ?と言われることもあるかもしれませんし、なにぶん客商売ですから、酷いことを言われることもあったかもしれません。それでもずっと、ちぎって、丸めて、伸ばして、包みます。冷凍は使いません。いつか、そう決めたからです。でも多分文句を言う人少ないんじゃないかな。そこで、作っているのを見てるから。今作ってるの俺のかなーとか、一所懸命やってるな〜とか、ああやって作るのか〜はえーな〜とか、それぞれいろいろ思いながら、出来上がりを楽しみに待ってるんだと思います。予想は以上です。やっぱり作り立て、焼きたてはおいし〜。美鈴さんは最高です。
お店の演出というのは、内装はもちろん、店名や立地、メニュー等のコンセプト作りというのももちろん重要ですが、雰囲気と、その大本になる意思というのは「おしゃれ」だとか「こだわり』だとか「お得感」だとか「自然素材」だとかペラッペラのキャッチのみたいな思考だけではどうにも追いつけないもので、先ほどの「コンセプト」というものとは、これは「売れるもの作り」というのを多分に含んでいるため、また少し違うものだと思ってます。大規模店ではない席数2〜30の個人店レベルというのは、とくにこういう「意思」というものを工程や作業等によって十分に表現できる、素敵なサイズだと思います。このサイズでお店を出したいというなら、よくも悪くも、やりたい様にやればいいんじゃないんでしょうか。やりたい様にきっとできます。
僕はたまに勉強といいつつ他店にパクりにいきますが、パクるときは結構本気でパクります。すごくすごく尊敬してるからパクる訳で、名前や見た目だけパクって中身がどうしようもないでは随分失礼です。パクられた方が唸るくらいでなければダメダメです。ですからラジカフェさんのものをパクっても全然結構です。ただし、僕に見られて隠すようなものならやめた方がいいです。自信を持って見せれるものでなければ、営業的にもいつかマイナスになります。あそこはパクリや・・・とか言われたらずっと言われ続けます。つまらんです。
僕の場合「これパクります」といいます。わからないところは聞きますし、お客さんにも「これ実は○○さんとこからパクった」と言いますし。(実際は”伝授された”といいます)
本当はパクリと言うと聞こえが悪いですが、僕の場合でもそうですが、教えてもらいにいった他店さんも喜んで教えてくれます。必要以上に教えてくれます。教えたがりでどうしようもないです。一緒にお酒を飲んだりして、「アレさ〜その後反応どう?」とか聞かれて、「いやアレホント評判いいです!」とかいうともうニンマリです。ニンマリビールガブガブです。「アレはね〜ほんとにうまいからね〜(ガブガブ)自分で食べてもうまいからさ〜(ガブガブガブガブ)」修行の場は違っても、ゆるい師弟関係のような、兄弟子と弟弟子の様な、うれしい関係です。でもお酒を飲んでるので最終的にはどうしても罵詈雑言ケナシ合いです。しょうがないです。
だからパクっても、イインダヨ!それも創造性の一部だと思います。ラジカフェさんもまだほんの3年生ですから、これからもどんどんおかしなオリジナルメニューを創造してちょっと引かれたりするかもしんないけどがんばるス!

以上、深い意味はありませんが、思いつきを述べました。楽しいお店を作ってね。また、元気をもらいにいきます。くれ。ちょーだい。